「雛人形は顔が白くて少し怖い」……そんなイメージをお持ちではありませんか?実は今、現代のインテリアに馴染む「淡い色味」と、微笑んでいるような「優しいお顔」の雛人形が主流になりつつあります。節句人形アドバイザーの視点から、令和の住環境にフィットする新しい雛人形の魅力をご紹介します。
なぜ「怖い」と感じる?お顔の進化
かつての雛人形は、高貴さを表現するために「切れ長の目」や「白さの際立つ肌」が特徴的でした。これが現代の感覚では「怖い」と受け取られることがありました。…….しかし、最近のトレンドは「親しみやすさ」です。目が少し丸く、口元には柔らかな微笑みをたたえ、メイクもチークを効かせた血色の良いお顔が増えています。…….私たち人形屋ホンポでも「お顔がいのち」の信念を守りつつ、現代のお子様が怖がらず、むしろ「お友達」のように感じられるような、愛らしい表情づくりに注力しています。最近の人気は、三越や阪急さんでも販売されたひなまりシリーズです。
インテリアに溶け込む「くすみカラー」
令和スペックのもう一つの特徴は「色使い」です。伝統的な赤や黒の漆塗りも素敵ですが、北欧風やホワイト基調の現代のリビングには主張が強すぎることがあります。…….そこで人気なのが、ベージュ、グレージュ、淡いラベンダーやピンクといった「ニュアンスカラー」や「くすみカラー」の衣装やお道具です。…….これらはフローリングや白い壁紙と非常に相性が良く、出しっ放しにしていてもインテリアの邪魔をしません。「季節のインテリア」として大人の女性からも支持されています。
コンパクトでも本格的な「衣裳着」と「木目込」
「優しいお顔」といっても、作りが簡素なわけではありません。職人の技術が光る二つのスタイルがあります。…….一つは、実際に着物を仕立てて着せ付ける「衣裳着(いしょうぎ)人形」。ふっくらとしたボリュームがありながら、サイズを抑えたモダンな台座のセットが増えています。…….もう一つは、桐塑(とうそ)や発泡ウレタンなどのボディに布地を埋め込む「木目込(きめこみ)人形」。こちらはコロンとした造形が多く、そもそもがお顔も愛らしいデザインが多いのが特徴です。どちらも「省スペース」と「本格的な美しさ」を両立しています。
人形が考える「伝統」と「令和」のバランス
流行を追うだけでは、数年で飽きが来てしまうかもしれません。私たち吉徳が大切にしているのは、トレンドを取り入れつつも「品格」を損なわないことです。…….例えば、お顔は優しくても、着物の「重ね」の配色は平安の襲(かさね)の色目に基づいた調和のとれたものを選ぶ。台座はモダンでも、素材は本物の木材や漆を使う。…….お子様が成長し、大人になっても「良いお人形だな」と感じていただけるよう、見えない部分の品質には徹底的にこだわっています。
【ご提案】名前旗や照明でさらに「映える」空間へ
淡い色味のお人形を選んだら、周辺アイテムにもこだわってみませんか?…….最近人気なのが、お人形の色味に合わせた「刺繍の名前旗」です。白地やベージュ地に、金糸や銀糸でお名前を入れると、とても上品な雰囲気になります。…….また、ぼんぼりの代わりに、LEDのキャンドルライトや、間接照明を少し当てるだけでも、夜の雰囲気がガラリと変わり、幻想的な「映え」空間が完成します。お祝いの席での写真撮影にもぴったりですよ。


