「飾る場所がない」「片付けが面倒」。そんなお悩みを持つ方へ、節句人形アドバイザーの成嶋が「収納飾り」と「ケース飾り」を徹底比較します。単なる時短だけでなく、収納スペースや飾る楽しみ(エンリッチメント)の観点から、あなたのライフスタイルに最適な「楽」の正体を解き明かします。
1. 「出し入れ」の手間対決:秒速のケースか、儀式の収納か
まず、飾る際の手間について比較しましょう。
**【ケース飾り:究極の時短】**
箱から出して置くだけ。これに勝る手軽さはありません。忙しい現代のパパ・ママにとって、準備に時間がかからないのは大きな魅力です。コンセントを差せば雪洞(ぼんぼり)が灯るタイプも多く、一瞬で華やかな空間が完成します。
**【収納飾り:飾るプロセスを楽しむ】**
飾り台がそのまま収納箱になるタイプです。蓋を開け、お人形や道具を一つずつ取り出して並べる必要があります。手間はかかりますが、私はこの「手間」こそが、お子様と一緒に成長を祝う大切な「儀式」だと考えています。
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**成嶋の視点:**
「とにかく時間をかけられない」ならケース。「年に一度、子供と一緒に飾り付けを楽しみたい」なら収納飾りがおすすめです。
2. 「オフシーズンの収納」対決:体積とデッドスペース
意外と見落としがちなのが、片付けた後の「箱の大きさ」です。
**【ケース飾り:意外と嵩張る】**
ケース内の空間はそのままデッドスペースになります。ガラスやアクリルが割れないよう、さらに一回り大きな段ボールに入れて保管するため、クローゼット内でかなりの体積を占有します。ワンタッチで飾れますが、実はケース飾りは半分空気です。
**【収納飾り:コンパクトに圧縮】**
飾り台(箱)の中に、人形、屏風、お道具をパズルのように収納します。飾っている時は豪華でも、仕舞う時は驚くほどコンパクトになるのが特徴です。
だいたい見た目の半分になります。屏風が少し背が高いものは、収納箱の上に置きますが、それ以外のものはほとんどが箱の中に入ってしまいます。
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**成嶋の視点:**
マンションなどで収納スペース(特に高さや奥行き)に限りがある場合は、収納飾りの方が「空間効率」が良いケースが多いです。
3. 人形への「愛着」と「メンテナンス」
お人形を長く愛していただくために、メンテナンス性も重要です。
**【ケース飾り:守りの美学】**
埃(ほこり)を被らず、ペットや小さなお子様が触れて壊す心配がありません。お手入れはケースを拭くだけ。ただし、ガラスの内側が曇った場合など、素人では掃除しにくい側面もあります。接着されていて、お人形もしっかり触ることができないので、重量や質感などをこだわらない分、お値段も安くできるという点もあります。
**【収納飾り:触れる喜び】**
直接お人形に触れることができます。着物の質感や、お顔の繊細な表情を間近で感じられるのは、やはり直飾りの醍醐味です。埃を払う手間はありますが、その行為自体がお人形への愛着を深めます。
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**成嶋の視点:**
私たちは「エンリッチメント(心の豊かさ)」を提供したいと考えています。手間を省くことも豊かさですが、お人形に触れて「綺麗だね」と語りかける時間もまた、代えがたい豊かさです。
4. 第三の選択肢:自社ブランド「ひなまり」という提案
「場所はないけど、直接触れて楽しみたい」「でも出し入れは楽がいい」。そんな欲張りな願いを叶えるのが、弊社の**「ひなまり」**シリーズや木目込み人形です。
これらは「収納飾り」と「平飾り」のいいとこ取りです。
* **圧倒的コンパクト**: 手のひらサイズのお人形が多く、飾り台もシンプル。
* **出し入れ簡単**: お人形自体が型崩れしない「木目込み」構造なので、扱いが非常に楽です。
* **インテリア性**: 現代のインテリアに馴染むデザインで、ケースがなくても空間に溶け込みます。
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ケースの圧迫感が苦手で、かつ収納飾りの手間も減らしたい方には、この「コンパクトな木目込み」が現代の最適解かもしれません。
5. 意外と盲点!「外箱」の保管と湿気対策
最後に、どちらのタイプを選んでも避けて通れないのが「湿気対策」と「外箱の保管」です。
* **段ボールは捨てないで**: ケース飾りも収納飾りも、配送時の段ボール箱が「保存箱」として優秀です。捨てずに保管用として使ってください。
* **収納場所**: 湿気は下の方に溜まるため、押入れやクローゼットの「上段」にしまうのが鉄則です。
* **防虫剤**: 人形専用のものを使いましょう。特に収納飾りは、人形に直接触れないようにセットするのがポイントです。
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「出し入れの楽さ」だけでなく、「来年も綺麗な状態で会えるか」まで考えて選ぶのが、プロとしてのアドバイスです。ご自宅の収納スペースを一度メジャーで測ってから、お店にいらしてくださいね。


