こんにちは、節句人形アドバイザーの成嶋祐介です。「顔がいのちの吉徳」という言葉、一度は耳にされたことがあるでしょうか?創業正徳元年(1711年)、300年以上の歴史を持つ吉徳が、なぜ今もなお多くの方に選ばれ続けるのか。その理由は、単なる美しさだけでなく、お人形に込められた「魂」と「技」にあります。今回は、吉徳の雛人形が持つ独自の特徴を、プロの視点で細かく紐解いていきます。
1. 「顔がいのち」に見る品格
吉徳の最大の特徴であり、代名詞とも言えるのが「お顔」の美しさです。
私たち吉徳は、雛人形の命は顔にあると考えています。優雅で気品あふれる表情、涼やかな目元、そして見る人の心を和ませる穏やかな微笑み。これらは一朝一夕に生まれるものではありません。
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● 吉徳のお顔のこだわり
・【伝統的な筆仕事】: 熟練の頭師(かしらし)が、一本一本の線を筆で描き入れる「書き目」などの技法。
・【左右対称の美】: わずかなズレも許さない厳しい検品基準。
・【時代の空気感】: 古典的な美しさを守りつつ、現代の感性にも響く「優しさ」を含んだ表情。
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お人形と目が合った瞬間、「この子だ」と感じていただけるような、魂の宿るお顔づくりを追求しています。
2. 伝統を織りなす「衣装と着付」
お顔と同様に重要なのが、お人形が身にまとう衣装と、その着付け(プロポーション)です。吉徳の雛人形は、ただ豪華な布を着せているだけではありません。
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● 色彩と文様の調和
京都西陣織などの高級裂地(きれじ)を贅沢に使用し、平安貴族の装束に基づいた「襲(かさね)の色目」を忠実に再現、あるいは現代風にアレンジしています。古典文様にはそれぞれ「健やかな成長」や「幸福」への願いが込められています。
● 自然で美しいシルエット
吉徳の着付けは、お人形の座り姿が「三角形」の安定した構図になるよう設計されています。
・十二単の流れるような裾のライン
・袖口のボリューム感と自然な膨らみ
・型崩れしにくい確かな芯作り
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360度どこから見ても美しく、時を経てもシルエットが崩れにくいのが、老舗の技術力です。
3. 名匠たちとの協演「作家の個性」
吉徳には、「吉徳大光」ブランドの下、日本を代表する多くの節句人形工芸士や作家が参画しています。これが、幅広い作風を生み出す源泉となっています。
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● 代表的な作家たち
・【樋泉 円(ひいずみ まどか)】: 色彩感覚に優れ、女性らしい繊細でモダンな作風が特徴。
・【小出 愛(こいで あい)】: 独自の型紙を用い、古典の中に現代的な可愛らしさを融合。
・【大久保 寿峰(おおくぼ じゅほう)】: 江戸木目込人形の伝統を受け継ぎ、優美な曲線を表現。
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吉徳がプロデューサーとなり、それぞれの作家が持つ最高の技術を引き出すことで、伝統的な京雛からモダンな衣装着人形まで、お客様の感性に響く多様なラインナップを実現しています。
4. 現代の住環境に寄り添う提案力
「伝統は守るべきだが、飾る場所がない」という現代のお悩みにも、吉徳は柔軟に応えています。300年の歴史は、時代の変化に対応してきた歴史でもあります。
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● ライフスタイルに合わせたバリエーション
・【収納飾り】: 飾り台がそのまま収納箱になり、オフシーズンも省スペース。
・【ケース飾り】: 埃を気にせず、出し入れが簡単。アクリルケースやガラスケースなど素材も多様。
・【コンパクト&モダン】: リビングのインテリアに馴染む、パステルカラーや木目調のデザイン。
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サイズは小さくなっても、品質(お顔や衣装のグレード)は落とさない。これが吉徳のプライドです。「小さくても本物」をお探しの方に最適です。
5. 老舗の「安心」とアフターケア
最後に、機能やデザイン以外の重要な特徴をお伝えします。それは「吉徳」というブランドが提供する安心感です。
雛人形はお子様の成長を見守り、何十年と飾っていただくものです。だからこそ、購入後のサポートが欠かせません。
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● 吉徳を選ぶメリット
・【厳しい検品体制】: 社内の厳格な基準をクリアしたものだけが店頭に並びます。
・【修理・相談】: 万が一の破損や、経年による修理のご相談も、老舗ならではのネットワークで対応可能です(※修理可否は状態によります)。
・【飾る喜び】: 「吉徳の雛人形を持っている」ということが、ご家族にとっての誇りや、お子様への愛情の証となるよう努めています。
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「人形は顔がいのち」。その言葉の裏には、お客様の心に寄り添い続ける私たちの覚悟が込められています。


