「木目込みの雛人形ってよく聞くけど、どんな特徴があるの?」そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
最近は、やわらかくてあたたかみのある雰囲気が魅力の木目込みタイプの雛人形を選ぶご家庭が増えています。飾りやすさや収納のしやすさも人気の理由です。
この記事では、木目込みって何?という基本から、衣装着との違い、人気の作家さんや飾り方・お手入れのポイントまで、わかりやすくご紹介します。
雛人形の木目込みタイプってどんなもの?
布を「木目込む」技法で作られる人形
木目込みの雛人形とは、木や桐塑(とうそ)などの芯材に細い溝を彫り、そこへ布を押し込むようにして衣装を着せた人形のことです。この“木目込む”という工程が名前の由来にもなっています。
衣装を縫い合わせる「衣装着(いしょうぎ)人形」とは異なり、布の厚みや柄が段差なく美しく仕上がるのが特徴。すっきりとしたシルエットと、布の風合いを活かした柔らかな質感が魅力です。
木目込み人形の歴史も魅力のひとつ
木目込み人形の発祥は、江戸時代中期の京都・上賀茂神社とされています。祭器の余った木材に布をはめ込んで人形を作ったのがはじまりで、その後江戸でも広まったことで発展していきました。
現在も伝統的な技法を守りながら、現代のインテリアや価値観に合わせて進化しています。古くからの技と、新しいデザイン性が融合したのが木目込みの魅力です。
木目込みの雛人形が選ばれる理由
やさしい雰囲気と現代的なデザイン性
木目込みの雛人形は、ふっくらとした丸みのあるフォルムと、穏やかな表情が特徴。親しみやすく、子どもも怖がらずに眺められるという声も多く聞かれます。
コンパクトで扱いやすく、収納もラク
「出し入れが大変そう」「場所をとるのが不安」という方にも、木目込みの雛人形はおすすめです。ケース入りや台座付きのタイプが多く、棚の上やサイドボードにも無理なく置けるサイズ感が魅力。
贈り物やご自身での購入にもぴったり
お孫さんへのプレゼントとしてはもちろん、「自分たちの気に入った雛人形を選びたい」というご夫婦からの支持も高いです。サイズ・価格・デザインのバリエーションが豊富なので、予算や好みに合わせて選びやすいのも人気の理由です。
人気の木目込み雛人形ブランド・作家
真多呂人形(金林真多呂)
江戸木目込人形の正統派。凛とした美しさと品格があり、代々受け継いでいけるような格調高いデザインが魅力です。
木村一秀
伝統にモダンさを融合させた作風で、若い世代にも人気。布の質感や色彩センスも抜群で、洗練された雛人形を探している方にぴったりです。
角田勝俊(ひなまりシリーズ)
丸みを帯びたかわいらしい雰囲気で、小さなお子さまにも親しみやすいデザイン。ナチュラルな木目込み雛人形を探している方におすすめです。
【おすすめ商品】親しみやすいデザイン!ひなまりシリーズ
人気人形作家 角田勝俊原型によるこだわりのひなまりシリーズからケース飾りをご紹介。木製の風合いが美しく、和洋どんなイメージのお部屋にも調和します。
木目込みタイプの雛人形を選ぶときのポイント
飾る場所に合ったサイズを選ぼう
まず大切なのは、どこに飾りたいかをイメージすること。玄関やリビングボードの上など限られたスペースに飾るなら、ケース入りや親王飾り(2体のみ)の木目込み人形がおすすめです。
素材・仕立ての美しさにも注目
人形の衣装には、ちりめんや正絹などの布が使われることが多く、布の張り具合や色柄の出し方で仕上がりの印象が大きく変わります。好みの色合いや表情をじっくり比べてみましょう。
長く飾れる品質・サポート体制もチェック
節句人形は毎年飾るものだからこそ、丁寧な仕上げで、修理や問い合わせに対応してくれるお店を選ぶと安心です。
木目込み雛人形のお手入れと保管方法
飾る場所は日陰+風通しを意識
布や木材は湿気に弱いので、直射日光や結露しやすい窓際は避けましょう。エアコンの風が直接当たるのも避けるのがベターです。
お手入れはやさしくホコリを払うだけ
飾っている間は、やわらかい羽はたきや刷毛で優しくホコリを落とすだけでOK。力を入れすぎず、破損や型崩れに注意してください。
保管の際は防虫・乾燥対策を
収納する前に人形を陰干しして湿気を飛ばし、防虫剤・乾燥剤と一緒に布でやさしく包んで収納しましょう。桐箱や通気性のよい保管箱がおすすめです。

まとめ
職人の手仕事が光る木目込み人形は、一つひとつの表情や衣装に味わいがあり、家族の思い出を育むひとときにも寄り添ってくれる存在です。
木目込み雛人形を通して、ひな祭りの時間がより温かく、心に残るものになりますように。
「自分たちらしい一品」と出会える、そんな雛人形選びを応援しています。

