初節句に向けて五月人形を探す中で、「収納飾り」という言葉を目にした方も多いのではないでしょうか?
収納飾りとは、飾り台と収納箱が一体になったタイプの五月人形で、飾り付けも片付けも簡単にできる人気のスタイルです。
この記事では、節句人形アドバイザーの資格を持つ「人形屋ホンポ」代表・成嶋祐介が、「五月人形 収納飾り」の特徴や魅力、メリット・デメリット、選び方のポイントまでをやさしく解説します。
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五月人形の収納飾りとは?

収納飾りは、飾り台の中に人形や小物をまとめて収納できるのが大きな特徴です。
飾るときはフタを開けて並べるだけ、片付けるときもそのまま収めるだけなので、設置と片付けの手軽さが支持されています。
昔ながらの段飾りやケース飾りに比べて、省スペースかつ実用性が高く、共働き家庭やマンション住まいの方にも人気です。
収納飾りのメリットとデメリット
収納飾りのメリット
ひとまとめで管理しやすく、扱いやすい
収納飾りは、人形・飾り・小物をすべて台座の箱にまとめて保管できるため、パーツが散らばる心配がありません。
移動のときも箱ひとつで済み、紛失や破損のリスクが減るのはうれしいポイント。出し入れも比較的軽量で、女性でも扱いやすい設計のものが多くなっています。
育児や仕事に忙しい方にとって、管理がしやすく気軽に使えるのは大きなメリットですね。
見栄えがよく、コンパクトでも豪華に
台座に高さがあるため、床に置いても目線に近く見やすい位置で飾れます。さらに、屏風や金具などの装飾で華やかに演出できるので、コンパクトながらしっかり存在感があります。
収納飾りのデメリット
設置場所の高さに注意が必要
台座がしっかりしている分、高さが出やすいため、キャビネットの上では高くなりすぎたり、逆に床に直置きすると低すぎたりすることがあります。飾る場所の高さを事前に確認しましょう。
バラして収納はできない
パーツごとに箱を分けて小さく収納することはできません。箱まるごとでの保管となるため、“しまう場所をあらかじめ決めておく”ことが後悔しないポイントです。
ケース飾りとの違いは?どちらが良い?
収納飾りとよく比較されるのが「ケース飾り」です。どちらも省スペースで扱いやすい点は共通していますが、それぞれに特徴があります。
収納飾りは「出し入れしやすさ」と「アレンジ性」が魅力
収納飾りはパーツを自由に配置できるため、飾り方のバリエーションが楽しめるのが特徴。季節の小物を加えたり、毎年少しずつ変化を加えることも可能です。
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ケース飾りは「ホコリが入りにくく、お手入れがラク」
一方、ケース飾りは人形がアクリルやガラスで覆われているため、ホコリが入りにくく、掃除の手間がかかりません。小さなお子さまやペットがいるご家庭には安心です。
▶ 「ケース飾り」一覧を見る
それぞれにメリットがあるので、「お手入れ重視か」「飾りの自由さを重視するか」で選ぶと失敗が少なくなります。
・掃除や保管をラクにしたい → ケース飾り
収納飾りの選び方
飾る場所とサイズをチェック
玄関やリビングボード、床の間など、設置予定の場所を事前に測っておきましょう。
飾り台の横幅・奥行き・高さに加えて、収納する棚やクローゼットのスペースも確認しておくと安心です。
好みの人形スタイルで選ぶ
収納飾りには、兜飾り・鎧飾り・子供大将(武者人形)など、さまざまなスタイルがあります。
かっこよさを重視したい方は戦国武将モチーフ、親しみやすさを重視したい方は子供大将が人気です。
素材やデザインで選ぶ
台座の仕上げには木目調や艶あり塗装、屏風には和紙や金箔風の装飾など、素材によって雰囲気が異なります。
インテリアになじむ色味や風合いを選ぶと、長く大切にできる人形になりますよ。
価格とコスパも大事なポイント
収納飾りは利便性が高い分、やや価格帯が上がる傾向があります。ただし、収納箱を別に用意する必要がないことを考えると、長期的にはコストパフォーマンスの良い選択肢とも言えます。
飾り方とお手入れの基本
いつから飾る?
一般的には4月上旬〜中旬に飾り始めるのがよいとされます。余裕を持って準備することで、行事の時間も楽しめます。
飾る場所の注意点
直射日光や湿気の多い場所は避けましょう。日焼けやカビを防ぐために、風通しがよく温度変化の少ない場所が理想です。
片付けは丁寧に
ホコリを柔らかい布で払ったあと、陰干しして湿気を取り除きましょう。収納時は乾燥剤・防虫剤を一緒に入れると来年も安心です。
まとめ|出し入れ簡単&豪華に見える収納飾り
収納飾りは、飾りやすさ・片付けやすさ・見た目の華やかさを兼ね備えた、現代の節句スタイルにぴったりの五月人形です。
省スペースでも立体感のある飾りが可能で、飾る時間が限られているご家庭にも人気。購入前にはサイズや設置場所、収納スペースも確認して、後悔のない選び方をしましょう。




