「子供大将(こどもたいしょう)」は、鎧兜をまとった武者姿ながら、童子の愛らしさを取り入れた人気の五月人形です。
戦国武将のような凛々しさと、子どもらしい柔らかさを併せ持つ子供大将は、初節句を迎えるご家庭にぴったり。
この記事では、節句人形アドバイザーの資格を持つ「人形屋ホンポ」代表・成嶋祐介が、その魅力や選び方、飾り方のポイントまでをやさしく解説します。
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子供大将とは?かわいらしい武者人形
子供大将とは、童子(子ども)の姿に鎧兜を着せた、武者人形の一種です。戦国武将のような大人の人形とは異なり、子ども自身が“主役”となった節句飾りで、家庭的で親しみやすい雰囲気が特徴です。
端午の節句は、男の子の健康と成長を願う行事。そこに守りの象徴である鎧兜と、子どもの愛らしさが合わさった子供大将は、家族の願いをかたちにした存在といえます。
子供大将が人気の理由
童子の表情がやさしく親しみやすい
ほっぺがぷっくりした造形や大きな目、にっこりとした表情など、子どもらしいあどけなさが魅力。わが子の姿に重ねやすいことから、共感を得て人気を集めています。
「兜+子ども」のギャップが微笑ましい
子どもの姿でありながら勇ましい鎧をまとっている姿には、“かわいさ”と“強さ”の両方が表現されています。写真映えもよく、家族の記念にもなります。
飾りやすくて安全性も高い
ケース入りやコンパクトタイプが多く、スペースを取らずに飾れるのも魅力。鋭い金具を使わないデザインも増えており、小さなお子さまがいるご家庭でも安心です。
子供大将人形の種類
リアル系の本格派
武者姿を忠実に再現しつつ、童子の輪郭を取り入れた精巧な造り。本物志向の方や、伝統工芸を重んじるご家庭に人気です。
創作・デフォルメタイプ
ぷっくりした顔や丸みのあるフォルムなど、より現代的な親しみやすさを重視した人形。インテリアにもなじみやすく、かわいらしさを求めるご家庭におすすめです。
有名武将をモデルにした子供大将
伊達政宗や上杉謙信など、有名武将の兜や家紋をモチーフにしながらも、童子姿にアレンジされたデザイン。戦国好きのパパにも人気です。
子供大将の選び方と飾り方のポイント
飾る場所・スペースに合わせる
子供大将は、サイズや飾り方のバリエーションが豊富なので、まずは飾る場所をイメージすることが大切です。
たとえば、リビングや玄関などの限られたスペースに飾る場合は、ケース入りのコンパクトタイプがおすすめ。人形や小物がセットになっていて、ほこりも入りにくく、お手入れもラクです。
▶ 子供大将のケース飾りを見る
一方、自由にレイアウトを楽しみたい方は、平飾りタイプがぴったり。台座の上に屏風や弓太刀などを並べて、自分らしい飾り方ができます。スペースに少しゆとりがあるご家庭なら、より華やかな演出ができますよ。
▶ 子供大将の平飾りを見る
デザインや価格帯から選ぶ
子供大将の人形は、職人の手仕事によるものが多く、デザインや表情にそれぞれ個性があります。
たとえば、丸みのある顔立ちやにっこり笑顔の“かわいい系”は、親しみやすくナチュラルなインテリアにもなじみます。一方で、リアルな鎧や精巧な造形を再現した“本格派”は、伝統を重んじたい方や祖父母からの贈り物にも人気です。
価格帯は3万円台から10万円以上まで幅広く、セット内容や素材、手作業の度合いによって異なります。予算に応じて、飾る場所・保管方法も含めて無理のない範囲で選ぶのがポイントです。
飾る時期とお手入れ方法
子供大将を飾り始める時期は、4月上旬から中旬ごろが一般的です。少し早めに出すことで、節句までの準備に余裕が持てるほか、写真撮影や家族の時間もゆったり楽しめます。
飾る場所は、直射日光や湿気の多い場所を避けるのがポイント。できるだけ風通しがよく、家族の目に入りやすい場所に飾ると、お祝いの雰囲気もより深まります。
お手入れの際は、柔らかい布でホコリをやさしく払い、収納時には乾燥剤や防虫剤を一緒に保管すると安心。年に一度の行事だからこそ、丁寧に扱って長く大切にしていきたいですね。
節句を楽しむ子供大将の飾り方アイデア
子どもと一緒に飾る
子どもと同じ姿をした人形だからこそ、興味を持ちやすく、自分ごととして節句を体験できます。
記念撮影やSNSで思い出づくり
ぬいぐるみタイプや布製の子供大将なら、鯉のぼりや季節の花と一緒に飾って写真映えもばっちり。
家族団らんの雰囲気づくりにも
柏餅やちまきなどの行事食とともに、子供大将が見守る中でお祝いの時間を楽しめば、節句の思い出がさらに深まります。
まとめ|子供大将が伝える家族の想い
子供大将は、子どもらしいあどけなさと武者のたくましさをあわせ持った、心あたたまる五月人形です。
初節句を迎えるご家庭にとって、大切な一日を彩る節句飾りとして、子供大将はやさしく、そして力強くお子さまの成長を見守ってくれるでしょう。
子供大将が気になった方は、同じ五月人形の仲間である「武者人形」についても、ぜひチェックしてみてください。






