初めて迎える端午の節句。「五月人形を飾りたいけど、どれくらいの価格帯が一般的なの?」「どのくらいの予算を考えておけば安心?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、節句人形アドバイザーの資格を持つ「人形屋ホンポ」代表・成嶋祐介が、五月人形の価格相場や後悔しないための選び方やチェックポイントを分かりやすくご紹介します。
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五月人形の相場は?サイズや種類で異なります
五月人形の価格は、大きく「兜飾り」「鎧飾り」などの種類と、飾りのサイズや仕様によって変わります。
コンパクトサイズの兜飾りや五月人形
価格帯:約3万円~5万円前後
卓上や棚の上に置けるサイズ感が魅力。ケース入りやモダンデザインも多く、マンション住まいのご家庭や、収納スペースに限りがある方に人気です。
▶ 3万円〜5万円の五月人形一覧
中型の兜飾り・鎧飾り
価格帯:約5万円~10万円前後
程よい存在感があり、リビングや玄関などにもしっかり飾れるサイズ。伝統的なデザインからスタイリッシュなものまで、幅広いバリエーションがあります。
▶ 5万円〜10万円の五月人形一覧
本格派の鎧飾り・豪華セット
価格帯:10万円~30万円以上
細部までこだわり抜かれた作りで、金箔や本漆を使用した作品も。長く飾りたい方、家族の記念として代々受け継ぎたい方に選ばれています。
贈る人によって変わる予算相場
誰が購入するかによっても、選ばれる五月人形の価格帯には違いがあります。家庭の事情や地域の風習にもよりますが、以下が一般的な目安です。
両親が自分たちで購入する場合
価格帯:5万円~10万円程度
必要なサイズやデザインを現実的な価格で選ぶ傾向があります。兄弟がいる場合は、2人目以降はコンパクトなものにするケースも多く見られます。
祖父母から贈る場合
価格帯:15万円~30万円程度
初孫への贈り物として特別感のある五月人形が選ばれる傾向にあります。高級感や伝統技法にこだわった品が好まれることも。
祖父母と一緒に選ぶ場合
価格帯:20万円~40万円程度
実物を見ながら選ぶことで、予算が高めになることも。思い出づくりとしても価値のある買い物になるでしょう。
後悔しないための選び方のコツ
五月人形は一度購入すれば、毎年長く飾り続けるもの。だからこそ「もっとよく考えればよかった」「収納や飾る場所に困った」とならないように、事前にポイントを押さえておくことが大切です。
住まいと飾る場所をイメージして選ぶ
まずは「どこに飾るか」を想像してみましょう。床の間や広いリビングがある場合は、鎧飾りや段飾りで存在感を楽しめます。反対に、マンションや洋室中心の住まいなら、棚の上に置けるケース飾りや卓上兜が扱いやすくおすすめです。
引っ越しの予定があったり、頻繁に出し入れする必要がありそうな方は、軽量で移動しやすい飾りを選ぶと安心です。
家族構成や子どもの人数に合わせて
五月人形は基本的に「お子さま一人につき一体」が習わしです。兄弟姉妹がいる場合、サイズ感や飾り方に統一感があると、あとから追加しても違和感がありません。
1人目にはしっかりとしたサイズの飾りを選び、2人目以降にはコンパクトな兜飾りを選ぶご家庭も多いです。将来のことも少し見据えて選ぶと、より納得のいく買い物になります。
素材やデザインの好みを確認
モダンな部屋にはシンプルな兜、和室には伝統的な鎧…など、お部屋の雰囲気に合わせたデザイン選びも大切です。色合いや台座、屏風の柄まで確認して「飾ったときの雰囲気」をイメージしてみましょう。
また、飾るだけでなく、写真を撮る楽しみも大切。SNSや家族アルバムに残すことを考えて、見映えの良いデザインを選ぶのもおすすめです。
信頼できる作り手・販売店を選ぶ
五月人形は、長く付き合うものだからこそ、信頼できる作家や老舗ブランドを選ぶのも後悔しないコツです。吉徳、久月、平安義正などの人形専門ブランドは、品質の高さに加え、アフターサポートの体制も整っています。
ネット通販でも、口コミ評価や返品・修理対応などを事前に確認しましょう。「壊れたときに直せるか」「来年も飾れるか」といった視点が、長い目で見て重要になります。
すべての条件を満たす完璧な人形を探すのは大変かもしれませんが、「何を一番大事にしたいか」をご家族で話し合っておくと、選び方の軸がぶれず、納得のいく五月人形に出会えるはずです。
まとめ|相場を知って、納得の五月人形選びを
五月人形の価格は種類や贈る人によっても幅があります。選ぶうえで大切なのは、ご家族にとって「飾る意味」や「思い出に残るかどうか」。
予算や住環境に合ったサイズ、安心して使い続けられる品質を意識すれば、毎年の端午の節句がより大切な時間になります。





